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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻12号

1973年11月発行

文献概要

総説

免疫不全症候群とその検査

著者: 河野均也1

所属機関: 1日大・臨床病理

ページ範囲:P.1472 - P.1477

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免疫不全症とは
 免疫とは経験的に"一度病気に罹った人は二度と同じ病気に罹らない"という意味で用いられていた言葉であった.確かに種々な感染症ではこの言葉本来の意味があてはまることが多く,種痘やポリオ,ジフテリア,百日咳,破傷風など,弱毒菌や死菌ワクチンを用いていろいろな病気を予防したり,病気に罹っても軽くすませようとすることが現在でも行なわれている,ところがある種の病態では,くり返して重症で治りにくい感染症に罹患する場合がある.これが免疫不全症といわれる病態で,種々の病型があることが知られている.
 免疫不全症は大別すると遺伝的あるいは先天的な不明の原因による原発性免疫不全症と,Hodg-kin病や白血病,骨髄腫など免疫組織の後天的病変や,ネフローゼ症候群など免疫グロブリンが過剰に体外に失われることなどによる続発性免疫不全症の2つに分けて考えられる.ここでは続発性免疫不全症については省略し原発性免疫不全症について主として述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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