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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻12号

1973年11月発行

文献概要

ひろば

廃用性萎縮

著者: 村田徳治郎1

所属機関: 1慈生会ベトレヘム病院臨床検査科

ページ範囲:P.1522 - P.1522

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 今日道路という道路は息もつけないほど車で一杯である.過労や寝不足,急ぐあまり無理な追い越しなど交通事故が起こらない方が不思議だと思う.雑木材がまだ市内に残り武蔵野を忍ばせる私共の近くにも,光化学スモッグのために意識不明の重体になったという被害が身近に起こっている始末です.自動車の排出ガス減少装置や点火時期の調整,同装置の取り付けおよび触媒方式排出ガス減少装置の取り付けなど法的に自動車の使用者に義務づけられたのは何故であろうか?一方学校や病院では空気清浄装置を取り付けて少しでも被害の減少に努力しているのです.
 タクシーや運送業といった自動車を媒介とした職業としている人はともかくとして,一般にマイカーを使用する人は1日せいぜい千歩ほど程の歩行しかしないそうである.小学生でも少なくとも1万歩は歩くそうです.本来人間の筋肉でも骨でも,バランスのとれた訓練や運動をしていないと,‘廃用性萎縮’という組織でも臓器も退化する方向に進行することである.足でも腕でも骨折して副木などあてがっておくと1か月もしないのに驚くほど細くなっているものである.また1か月ほど入院などしてベッドにいると,心臓でも肺でも機能がずい分弱ってしまった経験をおもちの方もありましょう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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