icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻4号

1973年04月発行

文献概要

検査ノート

位相差顕微鏡で血小板を算定する場合の計算盤の厚さとカバーグラスの厚さ

著者: 天木一太1 岩田弘2

所属機関: 1日大・第1内科 2日大板橋病院中検

ページ範囲:P.420 - P.421

文献購入ページに移動
 ある血液検査室の技師から,‘Brecher-Cronkite法などで血小板算定を位相差顕微鏡を用いて行なう場合,通常の血球計算盤は厚すぎるので不可である.厚さは1mm程度である必要があるので,そのような厚さの計算盤を作製させて(N社),実際にすでに発売されている.このほうが血小板の所見がよい’と報告を受けた.
 10年以上前のことになるが,われわれが位相差顕微鏡で細胞のよい写真を撮ろうと努力していたころ,どのようにすれば性能を最高にできるか,顕微鏡を作っている会社の人と相談したことがある.顕微鏡ののせガラスは1mmが設計の規準になっており,通常の鏡検の場合にはこの厚さの相違は大した影響はないが,位相差顕微鏡を使用する場合には,これを厳格に守る必要があるといわれた.それでわれわれもふつうは安価な通常ののせガラス(1.4mm)を使用していたが,位相差用には特に約1mmの上等のものを用いることにした.このようなことからすれば,厚さが約5mmもある計算盤を位相差顕微鏡に用いることは著しく不合理である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?