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検査機器のメカニズム・16
直示天秤—定感量直示はかり
著者: 鹿島哲1
所属機関: 1共立薬大・無機物理化学
ページ範囲:P.448 - P.449
文献購入ページに移動 試料の重量を測るのに,さおの両ひじの長さが等しい,いわゆる天秤を昔から長らく使ってきたが,世界大戦後両ひじの長さは等しくないが,いつも一定の重量が両ひじにかかっている状態で秤量する形式の天秤が現われた.前者では試料の重さが変わると,1mgの差によって生じるさおの傾き(感量)が異なるのに対して,後者ではいつでも同じ傾きを示すので,その程度を光のてこ(⑱ランプと⑲反射鏡)で測定することができる.傾きの角度が少ないときは,角度と重量が比例する.そのうえ内部の分銅の加除を天秤の外側のツマミで行なう装置を活用したので,試料の重さを数字で直接読みとることができるようになった.つまり‘定感量直示はかり’というべき天秤が生まれたわけで,その便利さのため昔ながらの天秤は放逐されることになった.
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