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Senior Course 血清
Lymphocyte Mediators (1)—細胞性免疫に関与すると考えられている体液性因子
著者: 伊藤忠一1
所属機関: 1東北大病院中検
ページ範囲:P.455 - P.455
文献購入ページに移動 体液性免疫の担い手である抗体が特異抗原に遭遇すると,抗原と抗体は反応しin vitroでは沈降反応や凝集反応が起こる.また生体内では補体の関与をまってあるいはそれなしにいろいろなアレルギー現象を起こすことは衆知のことである.それでは細胞性免疫の担い手である感作リンパ球が特異抗原と遭遇する時,具体的にどんな現象が起こるのだろうか.最近,in vitroで感作リンパ球と特異抗原とを一諸に培養すると8時間-48時間で各種の活性をもった可溶性物質がリンパ球で産生され,培養濾液中に放出されることが次々に明らかにされてきた.しかし,この際の感作リンパ球は細胞性免疫の担い手であることが必要で,体液性免疫に関与するリンパ球ではこのような物質の放出を起こさないばかりか,体液性抗体はときにこのような現象を阻害することすらあることも知られている.これら活性物質は総合して,lymphokines (Dummondeら),lymphocyte media-tors (吉田)などとよばれている.
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