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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻5号

1973年05月発行

文献概要

研究

Streptozyme Testの臨床的価値

著者: 成田揚煕1 熊谷直秀1

所属機関: 1東大第4内科

ページ範囲:P.546 - P.550

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はしがき
 リウマチ性弁膜症がリウマチ熱の後遺症であり,リウマチ熱が溶連菌感染症のあとで抗原・抗体反応の結果惹起されることが明らかとなるとともに,リウマチ熱の診断に関するJonesの規準も再改訂1)されて,先行溶連菌感染症の証明がほとんど不可欠のものとなった(表1).鼻咽頭粘膜よりの菌の検出では,保菌者(carrier)との鑑別が不可能であり,かつ陽性率は手技の巧拙にもかなり影響されるため,再改訂規準では先行溶連菌感染症(Precedant Streptococcal lnfection)の証明としては,血清学的証明のほうをすすめている.そして,従来一般に行なわれてきた抗ストレプトリジンO値(Anti-streptolysin O,以下ASO)の測定では,発症後2か月以内の急性リウマチ熱の症例の約20%では抗体価の上昇が認められないとして,ASO以外の溶連菌性菌体外酵素に対する抗体の測定を併用することがすすめられている.溶連菌性菌体外酵素には,表2のごとく多くのものがあり,溶連菌感染症の際には,これらに対する抗体が患者血清中に証明され,抗体価の上昇することは古くより知られていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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