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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻5号

1973年05月発行

文献概要

検査と主要疾患・5

腎不全症

著者: 畠山茂1

所属機関: 1横浜市大第2病理

ページ範囲:P.570 - P.571

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 腎臓は,体液の量と組成を一定に保って,内部環境を維持するために重要な働きをしている.腎の機能は,腎を流れる血流量および毛細血管内圧に依存し,また下垂体後葉ホルモン(ADH)や副腎皮質の電解質コルチコステロイドなどの作用で調節されている.
 腎は,数百万のネフロンという機能単位からなり,ネフロンの二大区分,すなわち糸球体と尿細管によって,尿生成過程は2つの相に分けられる(図1).第1の相は血漿の濾過で,糸球体で行なわれ,血漿タンパクを除くほとんどすべての成分が濾過される.第2の相は尿細管で行なわれる尿の再吸収であって,その選択的再吸収性によって,濾過液の修正が行なわれる.またある物質,たとえば,アンモニア,クレアチニンのほか,PSPなどの薬物は尿細管上皮から分泌される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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