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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻8号

1973年08月発行

文献概要

異常値の出た時・8

無機リン酸の高い時,低い時

著者: 藤田拓男1

所属機関: 1東大・老年病

ページ範囲:P.862 - P.865

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 血清無機リン酸はいわゆる血清中の電解質の一つであって,陰イオンの一部を代表し,さらにまた骨の鉱物質(ミネラル)の重要な部分として骨代謝の様相を表現する.骨成長の過程と深い関係があるために年齢によって明らかに正常値が異なり,また各年齢において種々の代謝疾患で異常値を示すので,診断のうえにきわめて重要である.リンは有機物の中にも無機物の中にも広く見られる元素であり,リン脂質その他の有機成分にもかなり含まれているが,臨床検査に重要なのは無機リンことにリン酸塩である.血中の総リン値のうち無機リン酸のレベルは約半分であるという.測定法はトリクロール酢酸瀘液(除タンパク液)にFiske-Subbarrowによって報告された測定法,またはその変法を用いることが大部分である.今回は主として結果の解釈について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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