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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻8号

1973年08月発行

文献概要

Senior Course 生化学

自動分析における精度管理

著者: 内田壱夫1

所属機関: 1日本医学研究所

ページ範囲:P.937 - P.937

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 精度管理の間題点として克服の困難なバイアスの問題がある.バイアスとは,先入観念によって分析値に及ぼす有形無形の影響である.このバイアスは,不思議なことに完全自動検査項目においても起こり,その可能性としてオートアナライザーのサンプラーフェイジングが報告4)されている.このやっかいなバイアスの解消には図のごとく広い領域での精度管理を行なって解消をはかる以外にはないとされている,つまり,標準精度管理法(X-R管理法)に加えて内部精度管理法(Hoffmann法,同一患者検体の二重測定法,度数分布曲線の比較など)および利用側である臨床家からの苦情処理などであるが,たいせつなことは,最初にしっかりしたシステムを作ることである.以下,世界最大の完全自動分析機Au-toChemist (AGA)で23項目同時測定の場合の精度管理例を述べる.現在使用しているソフトは最近開発された4MIACHシステムで,精度管理プログラムとしては多重測定のCV値計算,正常者平均値法のための統計表作成,異常値出現率の算出,X-R管理法(3濃度),度数分布曲線の作成が組み込まれている.これに加えてCusum法を実施している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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