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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻9号

1973年09月発行

文献概要

総説

アフィニティー・クロマトグラフィーの原理

著者: 阿南功一1

所属機関: 1東京医歯大心研生化学

ページ範囲:P.980 - P.984

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クロマトグラフィーの発展
 クロマトグラフィーははじめTsvet (1906)がアルミナないし炭酸カルシウムのカラムに抽出した植物色素を加え,溶媒を流すと色素が色とりどりに帯状(バンド)に分離されることを発見したことから始まつた.このように着色帯になることから,クロマトグラフィー—ギリシャ語の色(chromo)に由来—と名付けられた.天然の吸着剤,その加工物,合成物(リン酸カルシウム・ゲル,ハイドロキアパタイトなど)の種種のものが用途に応じて用いられてきた.
 吸着クロマトグラフィーにおいては各物質のある条件下での吸着剤への吸着力と溶媒への溶解度の間のバランスによって類似物質の分離が可能となる.図1に示すように固相(担体)は吸着剤である.吸着現象そのものはときにはイオン的(静電気的)結合,非極性間の引力,van der Waals力などさまざまのものの総合である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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