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文献詳細

雑誌文献

臨床検査17巻9号

1973年09月発行

文献概要

論壇

現在の実感

著者: 宮地隆興1

所属機関: 1山口大病院中検部

ページ範囲:P.998 - P.999

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 現在の臨床検査は,日とともにその種類や設備がマンモス化してきた.最初は,個々の検査について測定法の確立をめざして努力とくふうがつみかさねられていたものが,しだいと機械化され,自動化され,検査室は1台何百万円から何億円という自動機械を並べ,しかも次々と便利と能率化という美徳(?)の名のもとにこの種の機械を押しつけられている状態である.検査の機械化,自動化は経済的な負担の増大のみならず,検査量の氾濫とともに,検査に対する意識も機械的になり,本来の使命をその中に埋没させる危惧を感ずる.私達はこのような現状を批判的に受けとめ臨床検査の本質をみつめ,本来の姿に沿って検査のありかたを考え,日常の検査の取捨選択の基礎を明らかにしておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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