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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻11号

1974年11月発行

文献概要

グラフ

ヘマトキシリン代用色素—ガレインとピロカテコール・バイオレット

著者: 山田喬1

所属機関: 1獨協医大・病理

ページ範囲:P.1177 - P.1178

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 ヘマ卜キシリンは,1972年春より不足しがちとなり,本年になっては全く輸入が止まってしまった状態である,その原因がいまだ不明であるので,明日にも大量に輸入されるかもしれないが,あるいは当分は入手できないかもしれない状態である.多年ヘマトキシリンにより細胞核染色像に親しんできたわれわれにとって,これは重大な事態である.そこで,ヘマトキシリンにかわるべく,しかも合成できる色素があれば急場をしのげるといえよう.
 しかし,色素により染め出される核の形態は複雑であり,異なる染色機構を持つ色素によって染め出される核の形態は異なってくる.たとえば,チオニン系の色素であるメチレンブルーとアズールブルーよりなるギムザ染色により染め出される核の形態と,アルミニュウムとラックさせて染色機能が発揮されるヘマトキシリン(図1)により染め出される核の形態は異なる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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