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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻11号

1974年11月発行

文献概要

異常値の出た時・23

異常赤血球の出現

著者: 内野治人1

所属機関: 1広島大・原医研内科

ページ範囲:P.1194 - P.1198

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 末梢血に異常赤血球が出現したことを判定するためには,まず,技術的に標本作製上のいろいろの問題が,判定に耐えるだけのものでなければならないことはいうまでもない.
 塗抹標本の引き方として十分赤血球が拡がっていることがまず前提にあり,次に染色の一定性が要求される.pHによる赤血球染色性の色の変化があることはいうまでもない.次にこのようにして,標準的に作製された条件下での標本について,顕微鏡下に,すぐ油浸を用いないで,全視野を見ることや,塗抹の引き始めと終わりとの赤血球分布の濃度差などを念頭において標本を見る必要がある.一般に若い医師にとっては,末梢血塗抹標本を見るということは,すぐ白血球分類を行うという目的が多く,赤血球の正常からの偏位を見ることを失念することが多い傾向があることは,注意しなければならない点であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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