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血清分離剤Sure-Sepの検討
著者: 八島弘昌1 井尻潔1 池田美佐子1 松島照雄1 室木邦生1 河内一仁1 野中清美1 野村礼子1
所属機関: 1県立広島病院研究検査科
ページ範囲:P.1219 - P.1221
文献購入ページに移動近来,臨床検査の検体数や項目数の増加により,臨床検査の自動化,能率化,省力化が考えられ,自動分析機器の導入が図られているが,その前処理の段階が案外忘れられているのではなかろうか.臨床検査の検体の多くは血清または血漿に分離されて分析されるが,この検体分離作業が一般ルーチン検査のように多数の検体を分離する場合には意外に時間と労力を要するものである.
血清分離は遠心後血清層の分離は迅速に行うことがたいせつであるが,同時に分離に使用するピペットによる汚染もできるだけ避けることが望ましく,そのためにピペットの再生に時間と労力を要するものである.そのうえ,血清をできるだけ多く採取しようとすれば,ピペットの使用を誤って血球を吸い上げるようになり溶血の原因ともなる.またオーストラリア抗原,梅毒などの血清は特に注意が必要で,なるべく操作を簡略化し,ピペットを用いないで大量検体を処理する必要がある.このためにプラスチック製粒子の血清分離剤がE社,S社より発売されている.今般われわれはWarner-Lambert社より発売の"Sure-Sep"の使用の機会を得て,これら血清(血漿)分離剤の比較検討を試みたのでその結果を報告する.
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