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雑誌詳細

文献概要

論壇

臨床検査に想う

著者: 入久巳1

所属機関: 1慶大病院中検部

ページ範囲:P.1306 - P.1307

 1958年に検査を専門とする職種が初めて制度化されて,年々その内容は充実され,また検査技師を志す人たちも多くなり,医療の発展,充実に大きな貢献を果たしている.そして医療がさらに進歩し発展するに従って,臨床検査の役割もますます重要となり,より広い深い知識,より高度な技術も要求されてきている.
 先輩医療人がいち早く臨床検査の医療における重要性を察知し,医学教育の最初がそうであったように,検査に携わる人たちを徒弟制度的にそれまで教育していたのを,初めて学校教育として育成し,さらに制度化した功績は実に大きい.このようにしてできあがった検査を専門とする職種,衛生検査技師法成立の時期は,それ以前の徒弟制度的教育を検査の立場から第1期とすれば,第2期に相当するものと思われる.この第2期の期間中にも,ますます医療が進歩し,ついに第3期の変革が望まれ,衛生検査技師法から,修業年限も1年延長されて,臨床検査技師法が制定された.しかし第3期はまだ始まったばかりで,その成果に関して論ずることはできないが,りっぱな臨床検査技師が育っていくことはまちがいないと思われる.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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