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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻12号

1974年11月発行

文献概要

Senior Course 血液

リゾチーム

著者: 中島弘二1

所属機関: 1山口大・第3内科

ページ範囲:P.1352 - P.1353

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リゾチームとは
 lysozyme (ライソザイム)またはmuramidaseと一般に呼ばれ分子量14,000〜15,000の強塩基性低分子酵素であり,ある種の細菌の細胞膜物質を溶解する.細胞膜中のN—アセチルグルコサミンとN—アセチルムラミン酸間のβ−1,4結合に作用する.成熟顆粒球および単球にありAおよびB顆粒に含まれphagosome中に放出される.非病原性のMicrococcus lysodeikticusなどをよく溶解する.貪食された他の細菌の殺菌にもある種の役割を持っていると思われるが,詳細は不明である.
 健康人の血清または血漿中の測定可能なりゾチーム活性は生体内での顆粒球のturn overによるものであり(図),顆粒球または単球の崩壊によりリゾチームは血漿中にはいってくる.もし正常の3倍以上になれば尿中にリゾチームが出現する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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