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特集 日常臨床検査法 Ⅰ.スクリーニング検査と精密検査
3.血清—臨床検査法における定量法の意義
著者: 木村一郎1 吉田理恵子2
所属機関: 1東大・血清学 2東大血清学教室
ページ範囲:P.1390 - P.1393
文献購入ページに移動抗体についていえば,健康人でも試験抗原に対する正常抗体や,以前の感染,予防接種などに由来する免疫抗体を持つことが多く,患者では別の疾患,近縁の病原体由来の抗体などを持つことがあるので,抗体の定性的証明がただちに診断につながるわけではない.しかし,これらの抗体は定量すると量が少なかったり,その他の定量的操作で鑑別が可能となる.さらに,疾病の経過や治療と並行して抗体価も消長するので,時期を追って得た定量値の比較は診断のみならず病状,治療効果などに対する重要な情報を与える.
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