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特集 日常臨床検査法 Ⅶ.生理
1.負荷試験—2)脳波
著者: 三宅浩之1
所属機関: 1関東逓信病院電子応用医学研究室
ページ範囲:P.1537 - P.1539
文献購入ページに移動脳波検査の目的と負荷脳波の役割
一般臨床検査の一つとして脳波検査が行われているが,臨床医学の中で脳波検査の果たす役割とその意味づけについて考えることから話をすすめることにしよう.
脳波が脳の電気現象の一つの反映として,脳機能と密接な関係があることはよく知られている.現在,臨床医が脳機能を探る方法としては,神経学的諸検査,精神医学的諸検査など,身体各部の運動機能,感覚機能,反射,思考・判断・記憶などの精神活動機能などの外部から知りうる現象を通して,神経・精神生理学的な論理を駆使する方法が最も重要である.これは脳の総合活動やコントロール機能を間接的に推定し,診断・治療に応用する方法である.これとは全く経路の異なる脳機能の反映として脳波が診断上の位置づけを得ている.したがって,神経学的検査,精神医学的検査(もちろん,突発的一時的機能異常であるてんかんなどにおいては,臨床経過,現病歴による推定診断も含めて考える)などによる論理的診断と,脳波所見の経験的変化とが一致することで診断の正確度を増すことになる.
一般臨床検査の一つとして脳波検査が行われているが,臨床医学の中で脳波検査の果たす役割とその意味づけについて考えることから話をすすめることにしよう.
脳波が脳の電気現象の一つの反映として,脳機能と密接な関係があることはよく知られている.現在,臨床医が脳機能を探る方法としては,神経学的諸検査,精神医学的諸検査など,身体各部の運動機能,感覚機能,反射,思考・判断・記憶などの精神活動機能などの外部から知りうる現象を通して,神経・精神生理学的な論理を駆使する方法が最も重要である.これは脳の総合活動やコントロール機能を間接的に推定し,診断・治療に応用する方法である.これとは全く経路の異なる脳機能の反映として脳波が診断上の位置づけを得ている.したがって,神経学的検査,精神医学的検査(もちろん,突発的一時的機能異常であるてんかんなどにおいては,臨床経過,現病歴による推定診断も含めて考える)などによる論理的診断と,脳波所見の経験的変化とが一致することで診断の正確度を増すことになる.
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