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免疫拡散板による血清α2-マクログロブリン測定法の検討
著者: 宮谷勝明1 高畑譲二2 福井巌3
所属機関: 1宇治黄檗病院臨床検査科 2宇治黄檗病院内科 3京府医大病院臨床検査部
ページ範囲:P.317 - P.319
文献購入ページに移動血清α2-マクログロブリンの測定には,特異抗血清を用いた免疫学的測定法が用いられているが,特に,一元平板免疫拡散法は再現性がよく,また,多数の検体を処理するのにきわめて有用である.しかし,この方法は著しい高値を示す検体では抗原過剰となるため沈降輪が不鮮明となり,さらに,α2-マクログロブリン濃度との間に直線性が得られないことなどから,最適比の領域まで抗原を希釈して測定しなければならない不便さがあった1).
著者らはBehringwerkeによって開発されたパルチゲン・α2-マクログロブリン2)に,さらに改良が加えられたM-パルチゲン・α2-マクログロブリンを用いて行う場合の測定条件について吟味を試みるとともに,この測定法によって得られた血清α2-マクログロブリン値と血清トリプシン プロテイン エステラーゼ(TPE)活性値3)との関係についても検討を行ったので,その成績を報告する.
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