文献詳細
文献概要
検査機器のメカニズム・27
螢光光度計
著者: 渡辺光夫1
所属機関: 1国立衛生試験所・医化学部
ページ範囲:P.338 - P.339
文献購入ページに移動1.螢光分析の特色
物質が光を吸収し,そのエネルギーの一部を改めて光として放出する現象を光発光と呼び,そのうちで光の照射をやめれば発光もすぐにやむ場合を螢光,その後も発光がある時間(10−4秒程度以上)残る場合をりん光と名づけて区別している.螢光分析は螢光を測定して目的物質の定量または定性分析を行う方法で,微量物質の分析法のうちでも重要なもののひとつとして広い範囲に応用されている.
螢光分析法の最大の特色は感度が高いことで,螢光の強い物質では比色法の100倍に達する.これは比色法が対照液と検体の透過度の差を測るのに対して,螢光分析は検体の発光そのものを測るものであり,さらに螢光の強度は照射された光(励起光)の強度に比例するから,検知器の感度と励起光の強度を高めることによって容易に感度を向上させることができるからである.また螢光と励起光の両方について波長を選択することができるから,選択性の点でも比色法よりすぐれている.
物質が光を吸収し,そのエネルギーの一部を改めて光として放出する現象を光発光と呼び,そのうちで光の照射をやめれば発光もすぐにやむ場合を螢光,その後も発光がある時間(10−4秒程度以上)残る場合をりん光と名づけて区別している.螢光分析は螢光を測定して目的物質の定量または定性分析を行う方法で,微量物質の分析法のうちでも重要なもののひとつとして広い範囲に応用されている.
螢光分析法の最大の特色は感度が高いことで,螢光の強い物質では比色法の100倍に達する.これは比色法が対照液と検体の透過度の差を測るのに対して,螢光分析は検体の発光そのものを測るものであり,さらに螢光の強度は照射された光(励起光)の強度に比例するから,検知器の感度と励起光の強度を高めることによって容易に感度を向上させることができるからである.また螢光と励起光の両方について波長を選択することができるから,選択性の点でも比色法よりすぐれている.
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