icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻4号

1974年04月発行

文献概要

Senior Course 生理

ベクトル心電計と通常心電計

著者: 鈴木文男1

所属機関: 1東京医歯大難治疾患研循環器病

ページ範囲:P.476 - P.477

文献購入ページに移動
 心臓の洞結節に発生したインパルスは,心臓内伝導系を介して心房および心室の各心筋細胞に伝達され,心臓全体の興奮を惹起するが,この興奮により発生した心臓の電気現象は身体各表面に伝達されている.この電気現象は一心周期中その方向と大きさ,すなわち数学でいうベクトルの時間的変化として体表面に投影されるが,難解な理論は別として,通常心電図もベクトル心電図もこの体表に伝導されている心起電力ベクトルの時間的変化の記録であることについては,基本的に同一である.しかし図1に示したごとく,通常心電図とベクトル心電図とではその波形が全く異なっている.これは誘導法が異なるための相違であるとともに,そこに両者それぞれの特色が含まれているわけで,以下にこれらの誘導法の原理について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?