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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻5号

1974年05月発行

文献概要

Senior Course 生化学

自動化学検査・5—LDH活性測定

著者: 中甫1

所属機関: 1三井記念病院中検

ページ範囲:P.580 - P.581

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 乳酸脱水素酵素(LDH)の測定にはピルビン酸を基質としてNADHの減少を340nmで測定する方法(UV法),反応により残存したピルビン酸を2,4DNPHとヒドラゾンを形成させ測定する方法(比色法),乳酸を基質として生成したNADHを340nmで測定する方法(UV法),可逆反応のいずれかを用い生成されたNADHまたは残存したNADHを中間電子伝達系としてPMSを用いて酸化還元指示薬で測定する方法(比色法),NADHの螢光を測定する方法(螢光法)などがある.これらの測定法のうち測定条件さえマッチすれば,いずれの方法も自動分析機に応用が可能となる.しかし機種の特性により必ずしも原法を直接自動化できないことも起こりうる.酵素反応においては,測定条件を任意に変更してはならないことは前号でも述べたが,LDH測定においても基質濃度,緩衝液の種類およびpH,反応温度,反応時間により活性は著しく変化する.本来ならば,その酵素に対する至適条件は一定であるはずであるが,血清中のLDHのように種々のアイソザイムが含まれている場合には,至適条件もアイソザイムの比率によって異なる.したがって測定法によって基質濃度,緩衝液の種類,濃度,pHなどが異なるということが起こる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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