文献詳細
文献概要
第2回樫田記念賞受賞論文・1
電話線による心電図の伝送とそのオンライン処理
著者: 平塚玲子1 柏井哲夫2
所属機関: 1東京医歯大附属病院検査部生理科 2東京医歯大医用器材研究所電気機器部門
ページ範囲:P.725 - P.730
文献購入ページに移動はじめに
医学分野における研究法は従来,定性的解析やパターンの視覚的識別を主としていた.近年になってシステム理論,制御理論,情報理論など工学的手法が医学領域に導入されるに及んで,医学情報の計数化が急速に発達した.特に,大病院における臨床検査で得られる医用データの処理はもとより,一般診療における業務を迅速正確に処理するには計算機の利用なくしては不可能となってきた.著しく増大した各種データを計算機で解析や処理するには従来の非直結方式(オフライン)では多くの時間と労力を要し非能率であった.そこで端末機器(ここでは心電計)から得られる情報を計算機に送り解析し,その結果をただちに端末側に返送することのできる直結方式(オンライン)が望まれた.また年とともに計算機の処理能力が増大し多くの端末機器からの情報を一度に処理することができるようになった.これらの技術が開発されるに及び,中央に計算機を設置し,各所に点在する端末機器(各医療機関,往診先,救急現場にある医用機器)からの情報を電話回線で電算機に伝送,処理し,その結果の情報を送信した側にある電話か,ディスプレイ装置またはテレタイプに返送することが考えられる.
米国ではデータ通信による電算機処理の研究は,かなり進んでおり,一部実用化されている.
医学分野における研究法は従来,定性的解析やパターンの視覚的識別を主としていた.近年になってシステム理論,制御理論,情報理論など工学的手法が医学領域に導入されるに及んで,医学情報の計数化が急速に発達した.特に,大病院における臨床検査で得られる医用データの処理はもとより,一般診療における業務を迅速正確に処理するには計算機の利用なくしては不可能となってきた.著しく増大した各種データを計算機で解析や処理するには従来の非直結方式(オフライン)では多くの時間と労力を要し非能率であった.そこで端末機器(ここでは心電計)から得られる情報を計算機に送り解析し,その結果をただちに端末側に返送することのできる直結方式(オンライン)が望まれた.また年とともに計算機の処理能力が増大し多くの端末機器からの情報を一度に処理することができるようになった.これらの技術が開発されるに及び,中央に計算機を設置し,各所に点在する端末機器(各医療機関,往診先,救急現場にある医用機器)からの情報を電話回線で電算機に伝送,処理し,その結果の情報を送信した側にある電話か,ディスプレイ装置またはテレタイプに返送することが考えられる.
米国ではデータ通信による電算機処理の研究は,かなり進んでおり,一部実用化されている.
掲載誌情報