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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻7号

1974年07月発行

文献概要

Senior Course 生化学

自動化学検査・7—アルカリ性ホスファターゼ

著者: 中甫1

所属機関: 1三井記念病院中検

ページ範囲:P.800 - P.801

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 ホスファターゼはリン酸化合物を加水分解する酵素の総称であるが,通常われわれが測定の対象としているホスファターゼはモノリン酸エステルを加水分解するホスホモノエステラーぜに属するアルカリ性(以下Al-P)および酸性ホスファターゼである.中でも測定件数の多いAl-Pが自動化測定の対象となる.このようにホスホモノエステラーゼは単一なものではなく,ここでは通常われわれが臨床化学で測定している合成基質を加水分解するホスファターゼを意味する.現在までに用いられてきた基質は種類が多く,それらの基質に対する特異性は比較的非特異的である.したがって基質を異にした測定法が数多くあり,どの測定法を採用すべきかは判断に困難をきたすほどである.さらにホスファターゼは使用する緩衝液の種類によっても活性の程度は異なり,その種類および濃度により測定値は著しく異なる.また活性化剤であるMg2+の有無および濃度が活性に影響を与える.このようにホスファターゼは,通常臨床化学で測定されている酵素の中でも変動因子があまりにも多く活性の正確な測定には多くの問題を残している.その中でも比較的広く採用されている方法は,大別してKind-King法(以下K-K法)およびその変法,Bessey-Lowry法(以下B-L法)およびその変法の2法となる.K-K法は衆知のように日本消化器病学会肝機能研究班により標準法として採用されており,わが国においては最も普及している方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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