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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻8号

1974年08月発行

文献概要

検査と主要疾患・20

多発性骨髄腫

著者: 高月清1

所属機関: 1京大第1内科

ページ範囲:P.906 - P.907

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 骨髄腫は形質細胞(免疫グロブリン産生細胞,抗体産生細胞)の悪性増殖を本態とする疾患である.診断の向上により,最近症例数が増加している.さきごろ亡くなったフランスのポンピドー大統領の死因はカーラー病(Kahler's disease)ではないかと伝えられたが,それは骨髄腫の別名である.骨髄腫の頻度については死亡率が人口10万入あたり欧米で1〜3人,日本では0.5人(厚生省人口動態統計昭和45年度)である.男が女より少し多い.40歳以後に多く60歳台に最も多い.腫瘍が骨髄にでき,その増殖に従って骨が破壊されていくが,その病型は多様で,一応,①孤立性骨髄腫,②多発性骨髄腫,③びまん性骨髄腫,④形質細胞性白血病,⑤髄外性形質細胞腫と分類されるが,これらには移行がある.多発性骨髄腫の形が最も多く,全体の代表的病名として広義に用いられる.
 おもな検査所見を臨床像と対比させながら述べてみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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