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文献詳細

雑誌文献

臨床検査18巻8号

1974年08月発行

文献概要

Senior Course 細菌

鼻咽喉分泌物および耳漏の検査法

著者: 三輪谷俊夫1 吉田金三2

所属機関: 1阪大微研細菌血清学部 2阪大微生物病研究会

ページ範囲:P.920 - P.921

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 鼻咽喉感染症を考える場合,これらの部位の細菌叢に大きく影響している口腔内細菌叢を正確に把握しておく必要がある.
 ヒト成人の口腔内は通性および偏性嫌気性菌,微好気性菌の宝庫であり,まだ培養不能な菌種も非常に多いが,そのうち培養可能な唾液内細菌数は平均1ml当たり108である.ヒトが1日に分泌し嚥下する唾液量を1lとすると約1011,一般の純培養菌の湿菌量に換算すると約2.5gに相当する菌が嚥下されていることになる.これらの細菌は2/3が舌(tongue)後部,残り1/3が歯垢(dental plaque)や歯肉裂溝(gingival crevice)に由来しているといわれている,胎児では無菌的であったものが,発育過程において,どのような経過で正常細菌叢が形成されていくのであろうか.Socransky&Manganiello (J.Periodont.,42,485,1971)の報告を中心に現在の知見を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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