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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻1号

1975年01月発行

文献概要

日常検査の基礎技術

IgEの定量法

著者: 伊藤幸治1

所属機関: 1東大物療内科

ページ範囲:P.91 - P.97

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IgEはプラウスニッツ,キュストナー反応(Prausnitz-Küstner反応,ヒトの受身皮膚感作反応)で証明されるレアギンのキャリアーとして石坂博士夫妻により発見された免疫グロブリンであり,アレルレギー性喘息,アレルギー性鼻炎,ある種の食事アレルギーおよびある種の薬物アレルギーなどの即時型アレルギー(I型アレルギーともいう)の症状発現に重要な役割を果たしていることが明らかにされた.その分子量は約200,000である.IgE分子は組織中の肥満細胞や血中の好塩基球に固着する性質を持ち,対応する抗原がIgE抗体に反応すると,それらの細胞よりヒスタミンやSRS-Aが遊離され,これらの化学伝達物質が平滑筋を収縮させたり血管透過性を増強させたりしてアレルギー症状を発現させるとされしている.
IgEの血中濃度は平均0.3μg/mlという微量であるため測定は困難であったが,スウェーデンのJohanssonとBennich両博士によりIgE骨髄腫患者が報告され,その患者より得られたIgE骨髄腫タンパクとその抗体を使ってラジオイムノアッセイ(radioim-munoassay)によりIgE測定の道が開けた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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