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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻1号

1975年01月発行

Senior Course 血液

—検査室からみた血液疾患の特徴—低色素性貧血

著者: 天木一太1

所属機関: 1日大・第1内科

ページ範囲:P.110 - P.111

文献概要

本シリーズのはじめに
 血液学的検査では,得られたデータについての判断がどうしても付随してくる.例えば,赤血球数とヘマトクリット値と血色素量とを測定した場合は,色素指数(CI)とか,平均赤血球容積(MCV)とか,平均赤血球血色素濃度(MCHC)とかが算出されるが,これらの数値をみているとその血液所見の特徴がわかる.CIが1.4などという高色素性を示した場合には,それに相当する他の所見,例えば巨赤血球があって,形が不正形で,大小不同が著しいとか,そのような時には骨髄穿刺では巨赤芽球がみられるであろうとかいうようなことである.
 一般の血液検査ではCIが1.3を越えるような症例はそう多くはない.それが毎日数例もあるようでは,どこか検査に正しくない点があるはずである.反対に0.8以下が多い場合にも,そのまま無関心でいるわけにはいかない.つまり,血液検査室の主任級の人は,血液検査データの意味するものを知っていて,他のデータに期待される所見があるか確かめたり,更に臨床の人々に,進めたほうがよい検査の方向を知らせてあげたりすることが望ましい.このような考えから,このシリーズが企画されたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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