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総説
個人の正常値—自動化健診のデータから
著者: 松岡研1
所属機関: 1PL東京健康管理センター
ページ範囲:P.1053 - P.1060
文献購入ページに移動 現在,我々の日常の診療においては,生化学検査や血液検査などから得られる数値を,正常か異常かと判断するのに,いわゆる"正常値"なる物差しで行っており,それに基づいてデータ解析や,評価,指導および診断推理プランなどを立てているのが通例であり,いまや"正常値"という言葉は日常検査の中では慣用語となっている.今まで,この"正常値"の設定に関しては数多くの先人たちの努力がなされているが,今なお幾多の問題をかかえている.
すなおち,現在用いられている"正常値"は,その検査に関連ある疾患を除いたものを母集団として,それから数理統計学的手法によって算出されたものであり,集団を対象としたもので,この中には性,年齢,職業,地域,生活環境や,その他の変動因子すべてが埋蔵されたままである.
すなおち,現在用いられている"正常値"は,その検査に関連ある疾患を除いたものを母集団として,それから数理統計学的手法によって算出されたものであり,集団を対象としたもので,この中には性,年齢,職業,地域,生活環境や,その他の変動因子すべてが埋蔵されたままである.
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