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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻10号

1975年10月発行

文献概要

異常値・異常反応の出た時・34

赤沈の速い時,遅い時

著者: 鈴木弘文1

所属機関: 1北里大衛生学部血液学

ページ範囲:P.1066 - P.1070

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 赤沈(赤血球沈降速度)検査は周知のごとく,一定時間内における赤血球層の沈降距離を赤沈管にて測定する方法であり,測定手技が容易,装置も極めて簡単であるなどの点から,血液検査室とは限らず外来診察室やナースセンターなどにおいても容易に実施することができる検査法である.しかし,測定手技や装置が簡易であるがために種種の因子,条件によって測定値が左右されやすい検査法ともいえる.したがって赤沈検査に際しては,簡単な検査であるからといって決して安易な態度で望むべきではなく,常に正しい検査が実施できるように細心の注意と慎重な態度が必要である.また,いかなる検査を行う場合でも必要なことであるが,その検査の意義あるいは異常値の意味するものなどについての十分な知識を有することがその検査を正しく実施することに結びついてくる.本論文は赤沈検査にて異常値と遭遇した場合に何を考えるかを述べるわけであるが,まず若干の基礎的問題について述べることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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