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中検へ一言・中検から一言
他部門との連繋を密に,他
著者: 伊藤久雄1
所属機関: 1東京医大・内科
ページ範囲:P.1072 - P.1073
文献購入ページに移動 最近,オートアナライザーなどの多種目自動化学分析装置が導入され,患者の検査成績が早急に報告されるようになったことは,我々臨床医にとって最も喜ばしい点であるが,ときに異常な高値や低値の検査成績が報告され,患者の病像と照らし合わせてその解釈に苦しむことも少なくない.我々にとって検査成績は早急であることも必要であるが,正確であることが最も重要なことである.先日,我々の病院で臨床医,臨床病理医,中検技師,看護婦の代表が集まって,中検の将来像,中検と他部門との連繋,自動化学分析装置の正確度を含めた精度管理などにつき語り合ったが,各部門にそれぞれ反省すべき点が少なくないように思われる.我々臨床医の反省すべき点をあげれば,最近の一部の臨床医は,自ら血液塗抹標本1枚すら観察したことがなく,更には重要なふん便や尿などの肉眼的な観察すら怠って,検査方法の過程や数値の意義を完全に理解せずに,検査依頼用紙の検査項目をやたらに記入すればそれでこと足りたと感違いし,検査成績を受け取ってそれをそのままうのみにして省みないという傾向もなきにしもあらずである.また中検技師の中にも,検体を分析装置にかけて得た成績をそのまま機械的に検査成績表に書き込んで臨床医に報告し,特別な異常値の再検や担当医への直接の連絡などがときとして欠けていることがある.
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