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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻10号

1975年10月発行

文献概要

新しい機器の紹介

カルシウムアナライザーによるカルシウムの検討

著者: 滝沢秀晃1 小松正孝1

所属機関: 1下舘市民病院中検生化学

ページ範囲:P.1100 - P.1103

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はじめに
 血清中のカルシウムの測定法として最も古い方法としてはシュウ酸沈殿過マンガン酸カリウム滴定法,Nuclear Fast Reed(NFR)のアルカリ性溶液に試料を添加して色素の一部をカルシウムと結合させ紫青色の錯化合物を作る比色法,以来いく種類かの分析法が知られているが,現在日常の検査法として広く用いられているのは,o—クソゾールフタレンコンプレクソン(OCPC)法であろう.
 近年生化学検査の自動化が進むにつれ特に検体の多い施設ではその傾向が著しく,それに伴って自動分析機器の発達によりカルシウムの測定も自動化が普及されてきている.しかし自動分析機器は高価な点からも検体数の非常に多い特定の大施設でしか利用されないし,また,カルシウム分析という特殊な検査だけあって,中小病院がカルシウムの自動化に踏み切るにはまだまだ先のことと考えられる.私たちは数年前から緊急検査に,また日常の生化学検査に適した正確でしかも迅速に測定できるカルシウムの自動滴定測定機に興味を持ち,米国コーニンググラス社製カルシウムアナライザー,米国フィスケ社製カルシウムタイトレータ,国産平沼産業KK開発中のCa測定機器について使用経験を得た.ここではコーニング社製カルシウムアナライザーを中心として我々の使用経験に基づき説明することにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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