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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻11号

1975年11月発行

文献概要

ウイルスのことば

Simian virus

著者: 山内一也1

所属機関: 1国立予防衛生研究所

ページ範囲:P.1239 - P.1239

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 サルが自然宿主とみなされるウイルスの総称で,多くはサルの腎臓や脳の組織培養もしくは血液,ふん便などから分離されている.現在75種類以上あり,今後更に増えるものと考えられている.アデノとピコルナ群のウイルスが最も多く約半分を占める.この他,ポツクス,ミクソ,パラミクソ,ヘルペス群などのウイルスが知られている.サル由来のウイルスにはヒトで重症の感染を起こすものがあり,代表的なものとしてヘルペスBウイルスがあげられる.SV40,ヘルペス,サイミリ,サル肉腫ウイルスなどのように腫瘍を作るものもあり,特に後2者はサルに白血病を引き起こすことで重要視されている.サルの腎臓細胞に汚染して空胞変性の原因になるウイルスはfoamyウイルスと呼ばれており,サルの腎臓細胞培養時の大きな障害になっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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