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特集 ウイルス疾患の検査法 ウイルス検査技術
麻疹ウイルス
著者: 牧野慧1
所属機関: 1北里研究所ウイルス部
ページ範囲:P.1264 - P.1268
文献購入ページに移動 麻疹の診断は特殊な症例を除いて,一般に臨床診断で十分である.特にコプリック(Koplik)斑の確認は重要な診断の手掛かりとなる.臨床診断だけでは不十分な場合もある.例えば.コプリック斑の消失時期に出合った非定型的な発疹あるいは異常経過を示した麻疹,麻疹脳炎と他ウイルス脳炎の鑑別を必要とする場合(特にヘルペス脳炎との重感染),亜急性硬化性全脳炎,無発疹性麻疹にみられる巨細胞性肺炎などは,臨床検査法または実験室内試験法によって的確に診断される.そのためには検査手技をマスターすることはいうまでもないが,検査材料が十分考慮された適正なものであることが重要な鍵となる.適正な検体を採取するには,ある程度麻疹の病因に関する知識が必要である.
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