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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻12号

1975年12月発行

文献概要

研究

コントロール尿による尿定性検査の精度管理

著者: 川上圭子1 北村元仕1

所属機関: 1虎の門病院臨床化学検査部

ページ範囲:P.1421 - P.1425

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要約
(1) UR-Sure (Hyland社),TEK-CHEK (Ames社),および自製のプール尿を用いて尿定性検査の精度管理を試みたところ,2段階に達する判定値のバラツキと個人差が示され,精度管理の重要性が指摘された.
(2)バラツキと個人差は,一般に軽度陽性試料で大きく,陰性または強陽性の試料では小さかった.
(3)尿の比重には,屈折計の種類によって0.003程度の正確度差が認められた.
(4)市販のコントロール尿にはウロビリノーゲン,ビリルビンあるいはケトン体の代わりに安定な類似反応物質が添加されているものがあり,通常の反応と微妙なくい違いがある.これらにおいては,指定された以外の検査法の管理には利用できないことが示された.
(5)市販品は氷室で少なくとも5か月間安定であり,開封または再溶解後も氷室で15日間安定であった.
(6)患者尿を適当に混合してプール尿を作り,−20℃に凍結保存して管理用の尿試料とすることの可能性が示された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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