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細胞診セミナー・3
細胞診スクリーニング—観察と判定の仕方
著者: 浦部幹雄1 高橋正宜23
所属機関: 1中央鉄道病院中央検査室細胞診室 2中央鉄道病院中央検査室 3杏林大・病院病理部
ページ範囲:P.1445 - P.1449
文献購入ページに移動司会(浦部) それでは第1例,鉄道病院の食道ブラシの症例で,まず主治医の大塚先生に臨床経過の紹介をお願いします.
大塚(俊通,中火鉄道病院胸部外科,医師) この患者は,1970年ごろから悸肋部の疼痛と胸骨部の不快感がありました.胃の透視と前後5回の食道鏡をやりまして異常なかったのですが,1973年の食道鏡所見で,食道と胃粘膜の移行部に潰瘍を認めまして,そこで擦過細胞診をやり,その時の報告はクラスⅢcということです.更に経過を見まして,再度食道鏡をやった時に問題になった細胞が見られたわけです.臨床的には潰瘍の治療を行ったわけですが,どうも潰瘍は治らず,かえって拡大していくような感じがしました.手術をした理由は,一つはそういう難治性の潰瘍というものは,外科的に手術すべきであるということの意味合いです.
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