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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻2号

1975年02月発行

文献概要

新しいキットの紹介

吸着剤を用いない血清トリグリセライド迅速定量キットの検討—Triglyceride B-Test Wakoについて

著者: 山田満廣1 宮崎武夫1

所属機関: 1京都桂病院中検

ページ範囲:P.197 - P.200

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はじめに
 血清中に存在する脂質は,リン脂質,トリグリセライド,コレステロールおよびコレステロールエステル,遊離脂肪酸,その他少量の脂溶性物質などである1).これらの脂質のうち,コレステロール,リン脂質については古くから比較的よく測定されていた.トリグリセライドについては測定されていなかったが,最近,血清中のトリグリセライドと動脈硬化症との関係が強調せられ,測定せられるようになった.従来からの定量法には,トリグリセライドのケン化を行い,生ずるグリセロールを過ヨウ素酸により酸化を行う.更に生じたホルムアルデヒドをクロモトロープ酸で発色させるVan-Handel & Zilversmit法2)およびその変法3),Hantzch反応によるFletcher法4)が代表的である.現在,主にルーチン検査に使用されているのはFletcherの変法5),およびそのキット法6,7)であるが,この測定方法は,Hantzch反応で類似呈色を示すリン脂質や糖を吸着剤を用いて除去する必要があり操作も比較的煩雑である.今回,従来の吸着剤を用いる方法より短時間に,遠心操作を省略し,トリグリセライドを特異的に抽出し,アセチルアセトンにより発色させるTriglyceride B-Test Wakoを用いてその測定条件の吟味を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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