臨床検査19巻3号

1975年03月発行

技術解説

二波長分光光度計による化学分析

著者： 横山宏¹ 斎藤徹¹ 小田切節子¹

所属機関： ¹山梨県立中央病院臨床検査部

ページ範囲：P.247 - P.255

　近年，自動分析装置の導入により省力化，迅速化が計られ，またこれにコンピューターを接続してデータ処理を計るなど，臨床検査室の自動化はめざましいが，まだまだ用手法による検査も多く残され，それら自動分析装置にのらない多くの検体をいかに能率よく，しかも正確に処理するかは今日の大きな問題である．
　二波長測光法は1954年Chance, B．^1）により考案されたが，最近になって本法が吸光度測定時に各種干渉を避けうるのでその有用性が認識され，本川ら^2）は一般臨床化学分析を目的とした二波長分光光度計を完成させた．