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リンパ節の細胞診—(カラーグラフ参照)
著者: 天木一太1 岩永隆行1
所属機関: 1日大・第1内科
ページ範囲:P.256 - P.262
文献購入ページに移動 リンパ節はいろいろの疾患で腫脹する.局所の単なる化膿性炎症ではその領城のリンパ節が腫脹するし,頸部では結核性リンパ節炎があり,また膠原病でもリンパ節腫脹がなられ,伝染性単核症では全身各所のリンパ節が反応性に腫脹する.またリンパ肉腫,細網肉腫,ホジキン病などは悪性リンパ腫といわれ,多少とも系統的にリンパ節腫脹がみられるし,白血病では時々全身性のリンパ節腫脹がみられる.更に癌があるとその転移はまず領域のリンパ節に起こる.
これらのリンパ節腫脹の診断は,臨床的に,また臨床検査データから推定されるが,最後的には試験切除をして,そわを病理組織学的に検査することによって決められる.しかし,リンパ節腫脹のならわる疾患は多く,組織所見はそれぞれかなり似ていて,特徴的所見のないものもあるから,組織像による診断革,万能ではない.特に組織像では細胞所見が不十分なことが弱点である.そこで,リンパ節穿刺材料や手術材料を塗抹標本にして,Wright-Giemsa染色にしたり,また位相差顕微鏡によって細胞学的に観察することが補助診断として役立つのである.
これらのリンパ節腫脹の診断は,臨床的に,また臨床検査データから推定されるが,最後的には試験切除をして,そわを病理組織学的に検査することによって決められる.しかし,リンパ節腫脹のならわる疾患は多く,組織所見はそれぞれかなり似ていて,特徴的所見のないものもあるから,組織像による診断革,万能ではない.特に組織像では細胞所見が不十分なことが弱点である.そこで,リンパ節穿刺材料や手術材料を塗抹標本にして,Wright-Giemsa染色にしたり,また位相差顕微鏡によって細胞学的に観察することが補助診断として役立つのである.
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