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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻4号

1975年04月発行

文献概要

異常値・異常反応の出た時・28

リンパ球系の異常

著者: 北見翼1 天木一太1

所属機関: 1日大第1内科

ページ範囲:P.376 - P.380

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 血液中において,好中球に次いで多数を占めるリンパ球は,簡単な形をしているが,一方形態学的変化が著しいのが特徴で,多形性の多い細胞であるといわれている.また好中球が種々の炎症に際し量的変化を来しやすいのに対し,リンパ球は数的には比較的恒常性をもつ細胞であることも知られている.最近リンパ球に関する研究がさかんに行われているが,これは主として免疫反応におけるリンパ球という観点についてである.リンパ球は,発生,分化の違いから,胸腺由来リンパ球(T細胞)と骨髄由来リンパ球(B細胞)のsubpopulationに分けられ,機能的には,前者は細胞性免疫に,後者は体液性免疫にそれぞれ関与している.ここではリンパ球の機能的異常にはふれないことにし,リンパ球増多や減少が見られた時,どのように考え,更に検査をすすめていくか,またリンパ球の形態異常(いわゆる異形リンパ球)に関し,その特徴,正常リンパ球との違い,出現する疾患,分類などについて説明することにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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