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文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻5号

1975年05月発行

文献概要

研究

胎盤性LAPの諸性質—基質および緩衝液の差による他臓器LAPとの判定について

著者: 竹下栄子1 菅野剛史1 佐々木章子2

所属機関: 1慶大病院中検 2中外製薬研究所

ページ範囲:P.521 - P.523

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緒言
 血清中Leucine aminopeptidase (LAP)についてはGoldbergら1)が膵胆道系疾患での上昇に注目して以来Al-Pとともに肝外,肝内の胆汁停滞などの判別に用いられてきた.
 一方,このLAPの測定法については,Leucineamide(LA)を基質とする方法2),L-leucyl-β-naphthylamide(LβNA)を基質とする方法1),L-leucyl-p-nitroanilide(LPNA)を基質とする方法3)などが報告されている.そしてLβNAを基質とする方法がone point assayとして最もよく普及しているが,初速度解析を行う測定法としては生成物のβ-naphthylamineのモル吸光係数が小さく日常分析には多少難点がある4).またLPNAを用いる方法は生成物p-nitroanilideのモル吸光係数も大きく,初速度解析には現在では最も望ましく,その点から利用される頻度が増加している.しかし,LAPのような血清中での多様性を示す酵素は奥田ら2)の報告するごとく,由来臓器またはその多様性によって基質に対する態度が異なるので臨床評価上はこの点を十分に考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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