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Rantz-Randall法によるASO価とLatex-ASL試薬によるスライド凝集法の使用経験
著者: 浜田昇次1 土屋彦治2 矢島俊介2 荒木博2 池田栄2
所属機関: 1湯河原厚生年金病院 2湯河原厚生年金病院中央検査室
ページ範囲:P.526 - P.529
文献購入ページに移動溶血性レンサ球菌感染症およびその続発症の診断またはこれらとの類似疾患の鑑別上,抗ストレプトリジン(以下ASO)価の測定は欠くことのできない検査で,日常広く実施されている.その方法としてはストレプトリジン(以下SO)の持つ生物学的酵素活性による溶血反応阻止を応用した,Rantz-Randall (以下R-R)法が主流であり,通常,Todd単位(以下U)でその数値を表現している.
現在,最も多く実施されている本法も操作上かなり繁雑なこと,血清不活化の問題,使用血球の種類,新鮮血液の入手困難,SO標準物質の力価の問題などと,理論的にはASOが19S抗体あるいは7S抗体のうち,どちらに主体性を示すのか,溶血阻止反応をめやすとするR-R法は19Sを完全にチエックできるのかどうかなど,かなり検討を必要とする要素を多分に含んでいる.
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