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ガッスリーテストによる代謝異常症のスクリーニング成績とその問題点
著者: 北川照男1 小島和彦1 佐藤憲司1 西谷修1 広木文子1 野沢延江1
所属機関: 1日大・小児科
ページ範囲:P.530 - P.535
文献購入ページに移動1953年にBickel1)が低フェニールアラニン食餌によるフェニールケトン尿症の治療を初めて試みて以来,多くの研究者によって食餌の組成,治療開始の時期,投与方法および効果が検討されてきた.そして,早期に診断し,早期に治療を開始するほど予後が良いことが明らかにされて,新生児期に正しく診断できるマス・スクリーニング法が要求されるようになった.
尿中のフェニールピルビン酸を検出するための試験紙によるフェニールケトン尿症(PKU)のスクリーニングは,既にわが国でも10年以上の歴史があるが,この方法で正常と診断されていたにもかかわらず,後になってPKUと分かった症例が相次いで報告されている2,3).尿検査で異常がないと診断されていた患者は,毛髪が赤く,言語や運動の発達が遅れていても,PKUとは気付かれなかったようである.
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