icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査19巻5号

1975年05月発行

文献概要

日常検査の基礎技術

位相差顕微鏡の操作

著者: 塩育1

所属機関: 1日本光学工業(株)光機設計部

ページ範囲:P.543 - P.550

文献購入ページに移動
我々人間の眼は明暗の差や色調の差を識別することはできるが,生細胞や活動中の微生物の微細構造は無色透明であるので,このままでは極めて観察が困難である,そこで染色する方法も考えられるが,対象物の死滅,微細構造の変形変質は避けられない.
1935年,オランダのF.Zernikeによって発明された位相差顕微鏡は前述の問題を見事に解決したもので,透明な対象物における光路差(屈折率と厚さの積の差)を明暗の差に変えて,肉眼で識別できるようにし、,染色することなく生体のまま観察できるようにした顕微鏡である.
今日においては,この位相差検鏡法は血液検査,血小板の測定,染色体,尿の沈渣,微生物の検査など,臨床検査における応用範囲1)も広く普及しているが,存外,正しい使い方は認識されていない.そこで位相差顕微鏡の正しい使い方について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?