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文献詳細

雑誌文献

臨床検査2巻11号

1958年11月発行

文献概要

グラフ

尿沈渣検査

著者: 東大附属病院中央検査部

所属機関:

ページ範囲:P.635 - P.642

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 尿を遠心してその沈渣を顕微鏡的に検査することは,最もありふれた臨床検査の一つであつて,精密な腎機能検査の発達した現在でも,腎炎,腎盂炎,膀胱炎等の診断には沈渣の所見が第一に重視される。沈渣を顕微鏡下に観察してその所見を記載することは,病理組織学的検査と同じく,標本に見える物をその形によつて判定するのであるから多少とも検査に当る人の主観が入る。この点が化学的定量的検査と非常に異り,従つて正確な沈渣の所見が見れるようになるには,どうしても相当な訓練が必要で,実際の標本について指導者から一つ一つの細胞や血球について教えてもらはなくてはならない。
 沈渣を顕微鏡下に観察する前に大切なことは,採尿より遠心器にかけて沈渣の標本を作るまでの製作上の注意を正しく守ることである。沈渣検査成績の誤りは往々にして沈渣の標本を作るまでの装作の途中から生ずる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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