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抗生物質の測定法
著者: 村山蓊助1
所属機関: 1東大医学部物療内科臨床検査部細菌検査室
ページ範囲:P.643 - P.650
文献購入ページに移動I.抗生物質測定の意義
現在我々は十指にあまる抗生物質を自由に駆使して感染症の治療に偉力を発揮しているが,効果のない菌種や菌株に対しても効くような新しい抗生物質の研究は常に続けられている。新薬剤に対してはその効果について臨床的研究がつみ重ねられるのが常であるが,薬剤の吸収,体内分布,排泄等を追及する事は,最も適当な投与法を決める上に重要な事である。特に感染症の原因菌が分離された時には,その抗生物質に対する感性検査の結果と相まつて,体液中濃度の測定は治療方針を決める上に指針となる。又,抗生物質のような生物学的製剤では常に同一の力価を有する製品を得られるとは限らないので,製造管理のためにも抗生物質の測定は頻繁に行われる。
現在我々は十指にあまる抗生物質を自由に駆使して感染症の治療に偉力を発揮しているが,効果のない菌種や菌株に対しても効くような新しい抗生物質の研究は常に続けられている。新薬剤に対してはその効果について臨床的研究がつみ重ねられるのが常であるが,薬剤の吸収,体内分布,排泄等を追及する事は,最も適当な投与法を決める上に重要な事である。特に感染症の原因菌が分離された時には,その抗生物質に対する感性検査の結果と相まつて,体液中濃度の測定は治療方針を決める上に指針となる。又,抗生物質のような生物学的製剤では常に同一の力価を有する製品を得られるとは限らないので,製造管理のためにも抗生物質の測定は頻繁に行われる。
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