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文献詳細

雑誌文献

臨床検査2巻8号

1958年08月発行

文献概要

技術解説

Cholinesteraseの検査法

著者: 豊田正輝1

所属機関: 1東邦大学病院第一内科

ページ範囲:P.489 - P.493

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まえがき
 Cholinesterase(ChEと略)は御承知の様にAcetylcholine(Achと略)の分解酵素で自律神経系の機能と密接な関係を持つて発展して参りました。又本酵素はAchと共にDale以来神経の化学伝導学説研究の一つの中心として多くの基礎的研究を産み,最近でもBurn,Feldeberg等は本酵素系に基づいて局在ホルモン(local hormone)と云う新らしい基礎的な概念を報告して居ります。一方臨床医学の領域においても,Disopropylfluorophosphate(DFP),Parathionを始め多くの抗ChE剤の抬頭と共に本酵素の持つ意義は次第に臨床医家の注視をあつめる様になつて参りました。
 さて本酵素は其の作用に依り特異的ChE(Specific ChE,Acetyl-ChE)と非特異的ChE(non-Specific ChE,Pseudo-ChE)とに分けられて居りますが,一般にはAchを醋酸とCholineに加水分解する酵素と考えられて居ります。即ちChEは次に示す様な化学反応を呈するのであります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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