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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻1号

1976年01月発行

文献概要

検査と主要疾患・37

副甲状腺機能異常

著者: 藤田拓男1

所属機関: 1和歌山県立医大内科高年病部門

ページ範囲:P.100 - P.101

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検査の基礎
 副甲状腺機能を知るためには,副甲状腺ホルモンの作用を知ることが必要である.副甲状腺ホルモンは,骨の代謝を調節し,血液中のカルシウムを一定に保つ作用がある.このために副甲状腺ホルモンの働くのは主として,骨と腎臓である.
 血液中のカルシウムを一定に保つためには,副甲状腺ホルモンは,体内のカルシウムの99%が存在する骨と血液との間のカルシウムのバランスを保ち,また腎臓からのカルシウムの排泄を適当に調節する.また腎臓でビタミンDの合成を促進し,これによって腸管からのカルシウム吸収を促進する.これらの作川で副甲状腺ホルモンは血清カルシウムを上昇させ,また腎臓からリンを排泄させるので,血清無機リンを低下させる.また腎臓からの水素イオンの排泄を減少させ,アシドーシスを起こし,骨の改築を盛んにするのでアルカリ性ホスファターゼを上昇させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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