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文献詳細

雑誌文献

臨床検査20巻10号

1976年10月発行

文献概要

技術解説

アンチトロンビン測定法

著者: 桜川信男1

所属機関: 1新潟大第1内科

ページ範囲:P.1009 - P.1013

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 Seegers (1954)1)は血漿中に生理的に存在するトロンビン阻害物質をアンチトロンビンIIIと命名したが,今日では6種類が存在してそれぞれアンチトロンビンⅠ(フィブリンはトロンビンを吸着するのでアンチトロンビンIとされる),アンチトロンビンⅡ(heparin cofactor),アンチトロンビンIV (凝固過程で発生してくるアンチトロンビン)2),アンチトロンビンⅤ(Rheumaticarthritisの患者に発生する)およびアンチトロンビンⅥ(フィブリンのプラスミンによる分解産物)が認められている,これとは別に,生化学的に純化した型での命名で,protease inhibitorとしてα1—antitrypsin, inter—α—trypsin inhibitor,α2—macroglobulin, C1—inhibitor,β—lipoproteinthrombin inhibitorおよびantithrombinIIIなどである,このうちアンチトロンビンIIIが血液中のアンチトロンビン作用の主力を示すものであるが,ヘパリンの存在下ではconformationchange3)を起こしてimmediate inhibitorに変わって急速にトロンビン阻害作用を示すが,ヘパリンがなくても徐々にトロンビンを阻害する,いわゆるprogressive inhibitorである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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