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文献概要
特集 臨床検査室マニュアル Ⅰ.検査室の設計
検査室のシステム化
著者: 諏訪良明1
所属機関: 1東京芝浦電気医用機器技術部
ページ範囲:P.1180 - P.1187
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臨床検査業務は近年ますます重要なものとなり,検査室で扱う臨床検査の種類,検体の数は増加の一途をたどっている.
これらの検査の多くは血液,尿などを検査材料とする,いわゆる検体検査で検査の実施に関しては自動分析装置の導入により,その分析能力は飛躍的に増加した.しかしそれに伴うペーパーワークが大きな負担となり,これを解決するためコンピューターによるシステム化がなされた.その結果,転記ミスがなくなり,検査時間が短縮され,精度の向上などの効果が付随して得られた.しかしその反面,簡単と思われていた各種端末からの入力が予想以上に大変であったり,システムを円滑に遂行させるために常に検査員は時間に追われたり,システムがダウンしたため夜遅くまで残ったりしたことは,システムを導入した所では一度は経験していると思われる.これらのことを避けるため,導入するときにはシステムを活用する目的,目標および規模を十分検討し,そのうえ経済性を考慮すべきである.今後検体検査システムの導入を計画している方々に比較検討の材料を提供し,種々の問題を提起して参考に供したいと思う.
臨床検査業務は近年ますます重要なものとなり,検査室で扱う臨床検査の種類,検体の数は増加の一途をたどっている.
これらの検査の多くは血液,尿などを検査材料とする,いわゆる検体検査で検査の実施に関しては自動分析装置の導入により,その分析能力は飛躍的に増加した.しかしそれに伴うペーパーワークが大きな負担となり,これを解決するためコンピューターによるシステム化がなされた.その結果,転記ミスがなくなり,検査時間が短縮され,精度の向上などの効果が付随して得られた.しかしその反面,簡単と思われていた各種端末からの入力が予想以上に大変であったり,システムを円滑に遂行させるために常に検査員は時間に追われたり,システムがダウンしたため夜遅くまで残ったりしたことは,システムを導入した所では一度は経験していると思われる.これらのことを避けるため,導入するときにはシステムを活用する目的,目標および規模を十分検討し,そのうえ経済性を考慮すべきである.今後検体検査システムの導入を計画している方々に比較検討の材料を提供し,種々の問題を提起して参考に供したいと思う.
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